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絵画を語る上でよく言われる❝構成❞とは?

絵画の構成とは

絵画の構成とは

絵画について話していると必ずと言っていいほど出てくるワードが【構成】です。
一言で構成と言っても、どの部分を語っているのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

絵画の構成

絵画における構成を簡単に説明すると、造形手法をテーマや目的に沿って設定することです。
これだけでは頭の中に❝ ? ❞が浮かびそうですね。
さらに書き加えると、造形手法に必要な要素(造形要素)は色彩、形態、明暗、動勢、マチエール、遠近法など絵画におけるすべての要素になります。
つまり絵画の構成とは「テーマを表現するために、造形要素をどのように組み合わせて利用していくか、造形手法を設定すること」です。
しかし抽象絵画を描く場合だと、具体的な言葉にならない抽象的なイメージの具現化が制作のテーマ、目的とされる場合があります。

デザインの構成

絵画の構成についてより理解するには、デザインの構成について調べてみると解りやすいかもしれません。
デザインの構成については「構成とは人が意識的にものの配列を行うことである。」と説明されています。
つまり人の手の加わらない自然現象によって置かれたものは構成ではなく、人が自分の好きなように置いたものは構成であるということですね。
絵画の構成について先に述べたように、構成を組み立てるには造形要素という素材(構成エレメント)が必要です。
デザインの構成とは❝目的のために素材を計画的に組み立てること❞です。

絵画の構成とデザインの構成の違い

絵画の構成とデザインの構成は、ほとんど同じように考えてもいいのですが、少しだけ違う点が挙げられます。
デザインは目的やテーマが明確ですが、絵画は抽象的なイメージの具現化がテーマや目的になる場合があります。
デザインはニーズに合わせて限定的・戦略的に計画し制作する必要があり、
絵画は目的やテーマ、制作期限など計画的ではない場合があるため、デザインよりも自由度が高いと言えます。

まとめ

見ていて心地の良い絵画やデザインには、見る側がそう感じるように作者の意図的な構図の組み立てが影響している場合があります。
ある絵画を見て自然と引き寄せられたり何か感じるものがあったとしたら、その要因は構成にあるのかもしれません。
なぜそう感じたのかを絵画やデザインの構成を紐解いて考えてみると、絵画の楽しみ方の幅が広がるかもしれませんね。